2020東京オリンピックに関して知っておきたいこと

いつまでたっても周辺の騒動がおさまらない2020東京オリンピック。
どうしても否定的な話題ばかりになってしまいますが、それには理由があるから。
自分はエンブレムのデザインに応募はしていませんし、聞きかじりの情報を集めて想像するしかないのですが、「どこがどうして気になるのか」を明確にすることで、筋の通った文句も言えるというものですw。
多くの人が知っておいたほうがいいと思うことがあり、自分自身のメモも兼ねて書いておきます。

五輪エンブレム(候補)はなぜ無難なデザインなのか

この件に関して、東洋大学 准教授であり、メディア学者の藤本貴之氏が明確に答えています。

<最終候補4作品から解説する>五輪エンブレムのデザインに「優劣」など出ない

この文章の中で

なぜなら、五輪エンブレムのデザインに、本来「優劣」などはないからだ。

例えば、過去数十年分の五輪エンブレムを一覧にしてみれば一目瞭然なのだが、「素晴らしいデザインだ!」と賛美するようなものばかりではない。愛着の持てる良いデザインは多いと思うが、ただそれだけだ。

特に、近年のエンブレムの傾向で言えば、無国籍でこれといった五輪らしさがあるわけでもない。かといって、批判したり、嫌うようなものでもない。ようは「とりたてて悪い面がない=おしなべて良い」ということが五輪エンブレムの特徴だ。

と書いています。

そして、現在のエンブレム選考の難しさに

今回の最終候補4作品がどのような基準で選ばれたのか。これを考える上でのポイントは、五輪エンブレムが普通のデザインとは比較にならないほど制約が多い、ということだと思っている。

あらゆる状況での利用を想定し、イメージが変わらない、損なわないデザインでなければならない。

五輪エンブレムには、国際オリンピック委員会(IOC)の細かすぎる規定がある。エンブレムのパーツの位置やサイズ感の指定はもとより、国旗や聖火、オリンピック関連のデザインと混同するような要素をエンブレムに使ってはいけない等々、禁止事項が今回の応募要領にも多数記載されている。最低限、それらをクリアせねばならず、自ずと表現力にも制限がかかる。

といった、表現にたいして様々な制約があることを述べています。

なぜか大事なことを隠す体質

エンブレムの再選考に対して約15,000点の応募があったと言います。
しかし、ここで大きな問題が。
日刊ゲンダイの取材記事に詳しく書かれています。以下引用。(上記の藤本氏も指摘)

五輪のエンブレムは、国際オリンピック委員会(IOC)が定めた数々の条件を求められるが、コンペを主催する東京五輪組織委員会は、そのIOC規定を応募要項で告知しなかったのだ。

規定の1つに「『社会の共有財産』と見なされるものと混同させるようなデザインを含まない」との条件がある。組織委は前回コンペの応募要項で、「社会の共有財産」の具体例として、「誰もが知っているようなシンボル 例:富士山」と説明していた。

ところが、新エンブレムの募集要項を隅から隅まで読んでも、この厳しい規定は1行も出てこない。ましてや白紙撤回後は芸能人らによる新エンブレムの提案が相次ぎ、ネット上には富士山や桜をモチーフとした作品があふれていた。

おそらく、応募された作品のうち、かなりの数にこの規定に抵触する案があったと思われます。

ちなみに応募要項はこちら。guidelines-JP

● 制作にあたっての注意事項

 以下に該当するものは審査の対象外となりますのでご注意ください。
  • エンブレムデザイン案、デザイン展開案(02 ページに示しているもの)がそろっていないもの。
  • エンブレムデザイン案、デザイン展開案、タイトル、コンセプトのいずれかに応募者が特定できる情報が記載されているもの。
  • エンブレムを構成する要素(前頁1、2、3)のいずれかが欠けているもの。
  • エンブレムを構成する要素の順番を変えたり、まとめているもの。(例 1)
  • オリンピックシンボルまたはパラリンピックシンボルが、エンブレムの総面積の 1 / 3 を極端に上回ったり下回ったりするもの。(例 2、3)
  • 広く認知されているイメージ(例:各国の国旗や国際機関のシンボルマーク等)と混同されるおそれのあるもの。(例 4)
  • 日本オリンピック委員会(JOC)、日本パラリンピック委員会(JPC)等、他の競技団体等のマークと混同されるおそれのあるもの。(※下図参照)
  • オリンピックシンボル・パラリンピックシンボルをアレンジしたもの。
  • 聖火やメダルをアレンジしたもの。(例 5)
  • アルファベット単体や一般的な図形のみで構成されているもの。(例 6)
  • 第三者の著作権や商標権等の権利を侵害するおそれのあるもの。
  • 既に公表されているもの(Web に掲載されたものも含む。)と同一または類似のもの。
  • 政治的・宗教的・商業的メッセージを含むもの。
  • 反社会的な要素、誹謗中傷を含むもの。公序良俗その他法令の規定に反するもの。

うーん、できるデザイナーは富士山なんか使わないのかな・・・。
いやいやそうとは限らないですよね。例として上がっているのが富士山というだけで、それではスカイツリーは?桜は?デザインの制約としてはかなり重要です。

やはりどこか公平性に欠けるという思いがぬぐいきれないのでした。

4/25 五輪エンブレムの最終審査

こんなページで「最終候補作品に関する意見募集」なんてことをやっています。
はたして一般の人の意見が、なにか反映されることはあるのでしょうか?

とりあえず最終審査の結果を見守りましょう。

  1. あさのいにおの描き下ろしweb漫画
  2. 雪遊び

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